ヨーコのコンセプト・アート作品「白のシリーズ」のひとつで、1972年フィルム作品「イマジン」のなかでも使われているホワイト・チェス。チェスの色が同じであるため自分と相手の駒の区別がつかなくなり、しまいには戦えなくなる。

これは1986～87年にヨーコがブロンズで作りなおしたもの。映画ではジョンとヨーコがこのチェスでゲームを始めるが、しだいにゲームはチェス本来のルールを無視し、ひざの上に駒を進めたり、口の中に駒を入れたりする。

オノ・ヨーコのコンセプト作品。釘、ハンマーが用意されていて、自分が釘を打つことで作品を完成させる作品。この作品のオリジナル作品が展示されたオノ・ヨーコの個展で、ジョンとヨーコは出会うことになる。これはヨーコがブロンズで作りなおしたもの。

ジョンとヨーコが出会った個展では、ジョンがさっそく釘を打ち込もうとしたが、ヨーコはまだオープン前だったので断るつもりで「５シリング払ってくれた打ってもいいわよ」と言った。するとジョンは、「じゃあ空想の５シリングを払ったつもりで、空想の釘を打つよ」と答えた。ジョンとヨーコは見つめ合いながら、互いが持つ芸術性をしっかりと認め合ったという。